専門業務型裁量労働制は残業代の請求が可能なのか

専門業務型裁量労働制とは、労働基準法第38条の3に基づく制度であり、業務の性質上、業務遂行の手段や方法、時間配分などを大幅に労働者の裁量にゆだねる必要がある業務として、法令により定められた19業務の中から、対象となる業務を労使で定め、労働者を実際にその業務に就かせた場合、労使協定であらかじめ定めた時間を労働したものとみなす制度です。

つまり、専門業務型裁量労働制は、その日に実際に何時間働いたかにかかわらず、労使協定であらかじめ定めた時間を労働したものとみなす制度なので、その業務を遂行するための手段や方法、時間配分等を労働者の裁量に任せることが可能な業務では、この制度を導入すると無駄な残業代を削減することが可能です。

しかしながら、専門業務型裁量労働制を導入するためには、労使協定を定めて事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長に届け出なければなりません。また、専門業務型裁量労働制では、労使協定で1日あたりの労働時間を定めるため、1日あたりの労働時間を8時間と設定したとすると、実際の労働時間が8時間より短くても長くても、その日に労働した時間は8時間ということになります。

そのため、1日あたりの労働時間を8時間以下に設定しているのであれば、実際の労働時間数にかかわらず、使用者は労働者に対し、残業代を支払う必要はありません。労働基準法の原則では1日8時間を超えた場合と週40時間を超えた場合には割増賃金を支払う必要がありますが、専門業務型裁量労働制を導入した場合は、その適用対象者の給与計算の方法によって異なる場合があるのです。

労働者が残業代の請求を行う場合には、雇用状態を確認することが重要です。もっとも、全ての残業代が請求出来ないわけではありません。深夜割増賃金や休日の定めは除外されないので、深夜の残業や休日出勤などをしている場合、残業代の請求は可能です。

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